tanakatosihide’s blog

一般社団法人officeドーナツトーク代表、田中俊英のブログです。8年間Yahoo!ニュース個人で連載したものから「サルベージ」した記事も含まれます😀

2023-01-01から1年間の記事一覧

同居親が自分の「憎しみ」の背景を自覚すると、別居親を「許す」ことができるのか

■「憎しみ」 離婚後、親権をもち子どもと同居する同居親は、単独親権のもと親権を手放さざるをえなかった別居親に対して、ある種の「憎しみ」を抱いているように僕には映ります。 離婚後の共同親権は確実となり、現在はそのなかみが議論されている今、では、…

「夫婦間の『憎しみ』」の相対化

昨日、夫婦間の「憎しみ」について何人かの人と話し、その憎しみの源泉は「過去に抱いた愛」とその裏切りに行き着くのだろう、となった。 互いに裏切られたその憎さという感情は、近代的理性が統治する「法」では管理できない。 『パリ、テキサス』の元夫婦…

母であることが、職業人と女であることを根源的に邪魔をする

◾️エロテロリスト 【「写真の中ではエロテロリストでいなきゃいけないという気持ちがずっとあり、今回もその気持ちで臨みましたが、どうやら穏やかな写真集に。M字開脚など過激なものもあり、もちろん攻撃的ではあるのですが、なんか少し弱いなと(笑)。優し…

子どもの潜在化は、「愛」を求め続ける孤独な親たちが産み出す〜『パリ、テキサス』

7/6のオンライン配信イベント「ワイルドサイドを歩けDJ」で取り上げる、ヴィム・ヴェンダース監督『パリ、テキサス』を30年ぶりくらいに見た。 久しぶりのヴェンダース作品は、その独特の「甘さ」は全開だったものの、僕の記憶より遥かに、主演の2人(スタン…

コンサーバティブとは「時間の流れ」

■コンサーバティブとは「時間の流れ」 保守というと消極的なイメージを抱きますが、コンサーバティブとは「時間の流れ」を積極的に受け止めることだと思います。 大きな時の流れに身を委ね、ちっぽけな近代的自我(これが左翼やリベラルやマルクス主義)に振…

ポスト公金チューチュー

■公金チューチュー ハードボイルドな社会に日本社会が本当に突入し始めて、リベラルNPOの描く理想や夢が絵空事になってきました。 一部の有名NPOはそれでも夢を語りその夢に見合わない多額の「公金」を得続けるため、公金チューチューなどと揶揄されます。 …

マイノリティの人々の身体の中に、Power /権力が埋め込まれた

■50年前は構図がシンプル 今から思うと、ジョンが「power to the people 」と叫んだ50年前は構図がシンプルで、それは19世紀末からあまり変わっていなかった(見えにくい金融資本系権力はさておき)。 左翼が守る弱者は、黒人や女性であり、さまざまなマイノ…

暴力と親権の「オーダー」を区別する

⬛︎いつもの記者と、いつもの弁護士 「虐待から逃れられなくなる危険がある」…離婚後の「共同親権」 弁護士グループが問題点訴える:東京新聞 TOKYO Web www.tokyo-np.co.jp いつもの大野記者。いつもの弁護士。 申し訳ないけど、現状の離婚後の単独親権でも…

「ダブルバインドの孤独」が性欲と恋愛欲を凌駕する〜少子化の根源

■「モテ/非モテ」の問題ではなく、「結婚にはメリットがない」ということ 少子化の根源は、結婚済み夫婦が「子どもを産むか」ではなく、子どもを産むための前提である「結婚するか/できるか」ということだ。 ここまで非カップルの確率が高いとそれは「モテ…

ポリコレ的情熱か、文学的彷徨か

■Twitter BlueとFacebook この頃、Twitter BlueとFacebookで、自分の書くコメントによっては同じものをコピペして掲載するようになってきた。 Twitterはこれまで僕は、共同親権を中心として社会的なテーマでショートコメントしてきた。Twitter的短文ではそれ…

悪、虚偽マイノリティの犯罪、全体主義化、左翼活動家の暗躍、という現代の4要素

■ LGBT法・実子誘拐ビジネスと、「悪」 末尾にコピペした動画(「LGBT法案推進派」に告ぐ!)は保守派の代表的な動画ではあるが、現在起こっている諸問題に共通する構造を具体例(ここではLGBT法と実子誘拐ビジネス)をあげて指摘している。 ただ、この動画…

未来、群れ、変な大人~高校生居場所カフェほか「サードプレイス」論

タイトル: 未来、群れ、変な大人~高校生居場所カフェほか「サードプレイス」論公開日時: 2017-06-06 10:11:10概要文: つまり、過去とは「家族=ファーストプレイス」であり、現在とは「仕事=セカンドプレイス」のことだ。3 つめの未来への時間こそが、サード…

若い支援者たちのパレーシア~高校生支援の臨床哲学

タイトル: 若い支援者たちのパレーシア~高校生支援の臨床哲学 公開日時: 2019-08-04 11:31:22概要文: 他者の記憶が、若い支援者たちを捉え、時間の蝶番を外してしまった。その奇妙な時間から、若い支 援者たち自身の力で通常の時間に帰ってきた。本文: ■大阪…

「告知」ではなく「提示 suggestion」〜発達障害支援〜

日付: 7月 30, 2012 「ドーナツトークGoogleブログ」より 「告知」ではなく「提示 suggestion」〜発達障害支援〜 ■「告知」と「実践」の二段階受容 この前香川県から戻ってきたと思っていたら、もう一週間たってしまった。この間さまざまなことがあったが、…

「僕たち子どもの声は届かない、単独親権制度は、子どもの立ち場にたっていないん ですよ」〜3年前のオレンジパレード

タイトル: 「僕たち子どもの声はまったく届かない、単独親権制度は、子どもの立ち場にたったものではないん ですよ」公開日時: 2020-09-23 10:32:23概要文: 限りなく真の当事者/子どもたちに近く、もうひとつの当事者であり代弁者である別居親たちで構 成さ…

高齢ひきこもりは「高齢者の海」に溶けていく

タイトル: 高齢ひきこもりは「高齢者の海」に溶けていく公開日時: 2017-01-27 19:18:18概要文: それでいいじゃないかと思っている。父、病で 75 才で死亡、残された母は 80 才手前ではあるもの のウォーキング等で元気、子どもはいつのまにか 50 才前後、と…

花束は「生者」に贈られている~宇多田ヒカルと母

タイトル: 花束は「生者」に贈られている~宇多田ヒカルと母公開日時: 2016-09-30 17:33:08概要文: 花束は、「君に」ではなく、僕に、あるいは現実の生者である我々に捧げられている。生きている我々、 生者である僕らを死者は花束になって励ましている。本文…

綾波とアルベルチーヌ〜庵野は「綾波」から逃れたいのか?

相変わらず庵野映画は映画館では見ないことにしている僕だが、相変わらずその批評YouTubeは50本ほど見た(映画はいずれAmazonで見る)。 その中で一番しっくりきたのがこれ。何種類もある予告編やYouTube批評を見るなかで僕が抱いた庵野新作の感じは、 ①また…

「主体効果subject-effects」の謎〜『サバルタンは語ることができるか』読書会

3/25、阿倍野ハルカス25階という場所で、G.C.スピヴァク『サバルタンは語ることができるか』(みすず書房)の読書会を行ないました。発表は僕。 今回の僕の『サバルタン』解説は、同書の一般的白眉である「ルプレザンタシオンのダブルセッション(p25 同語が…

イベンターかソーシャルワーカーか〜NPOの2つのトライブ

□イベンターかワーカーか 最近僕周辺で話題になるのが、居場所カフェ等の比較的新しい事業をNPOが行なう時、それらNPOの中心スタッフには、 イベンター か、 ソーシャルワーカー の2種類がいるなあということだ。 いずれも「支援者」ではある。 2番目のソー…

NPOで金持ちになってどうする?

□ずっと貧乏 僕は23才で友人の松本君と出版社「さいろ社」を起業した。当時は起業なんていうカッコいい言葉はなかったので、出版社をつくった。 最初は超極貧、松本君とはケンカばかりだった。けれども、出版社をつくるとはそんなもの、僕も彼も季刊で医療問…

思春期(中学生・高校生)にはサードプレイスが必要

■思春期にはサードプレイスが(セカンドプレイス/学校内に)必要 2/24「中学校内居場所(カフェ)をつくろう!」イベント(NPO法人fair road 主催)は、リアルもオンラインも定員大幅超えの大盛況だった。 僕はオブザーバーとして参加し、 「思春期(中学生…